クロイツフェルト・ヤコブ病 米国、ヒト由来成長ホルモン、長期潜伏期
● クロイツフェルト・ヤコブ病 米国
CADAVERIC GROWTH HORMONE-RELATED, LONG LATENCY
Summary
1970年代に献体からのヒト成長ホルモン chGH を投与された患者の、医原性クロイツフェルト・ヤコブ病 iatrogenic Creutzfeldt-Jakob disease (iCJD) について報告する。成長ホルモン治療から発症までの潜伏期間が長期であることと、プリオン病の潜伏期間への影響について議論されている。特異的な精製法が実施される以前に chGH が投与された場合、iCJD リスクが存続していることが示された。
● チクングニア フランス(マイヨット、レユニオン)
Summary
マイヨットでチクングニアの増加が確認されている。レユニオンで発生中の流行があり、副反応のため65歳以上のワクチン接種が控えられていることから、事態が注視されている。マイヨットでは65歳以下へのワクチン接種が呼びかけられている。
● ラッサ熱 ナイジェリア
Summary
2025年のアウトブレイクは北部に多大な被害をもたらせ、複数の地域で多数の死亡が確認されている。1歳から96歳までの、中央値30歳の年齢層が感染している。
● 麻疹 米国、ソマリア(2件)
米国 (KANSAS, NORTH DAKOTA, OKLAHOMA, TEXAS, WASHINGTON)
Summary
Kansas、North Dakota、Oklahoma 各州で感染確認。
Texas, a single case has been confirmed in one county.
カナダ人旅行者の患者が Washington state で各地を訪れていた。
ソマリア (SOMALILAND)
Summary
Somaliland 一帯で麻疹アウトブレイクが急速に拡大し、ワクチンとサーベイランスの強化が呼びかけられている。
● 中毒 ベトナム (BAC LIEU)、殺鼠剤
Summary
殺鼠剤が入った即席麺を食べた4人の子どもが入院している。祖母が面倒をみていた。
● COVID-19 ベトナム
Summary
タイでは増加している COVID-19 は、ベトナムではコントロールされている。週あたりの発生数では微増したが、重症例の有意な増加はないものとみられている。The XBB.1.16 subvariant が感染拡大の要因と考えられている。
● ヒストプラズマ症 米国 (GEORGIA, TEXAS, WASHINGTON) コスタリカから
BAT CAVE EXPLORERS
Summary
コスタリカの洞窟を訪れた渡航者のグループが帰国後に、真菌感染症のヒストプラズマ症を発症した。調査により、以前にアウトブレイクのあったこの洞窟と疾病との関連が明らかになった。
● 百日咳 米国 (LOUISIANA)
Summary
ルイジアナ州で百日咳の患者が著増し、当局は10年前の記録を上回るおそれがあるとして注視している。
● 類鼻疽 オーストラリア (QUEENSLAND)
Summary
クイーンズランド州北部で熱帯病アウトブレイクによる死者が発生した。豪雨と洪水の時期が過ぎ、アウトブレイクは収まりつつある。土壌や水中に存在する細菌を原因とし、診断が難しく、多様な症状を示す。
● 麻疹 イスラエル
Summary
イスラエルで、麻疹ワクチンを接種していなかった小児5名が麻疹感染により集中治療室に入院した。
● 黄熱 コロンビア
Summary
コロンビア保健省が黄熱に関する最新状況を発表し、感染の急拡大と高い致死率への懸念が示されている。最新のワクチン接種記録の整備とthe MiVacuna platform を介するワクチン接種証明の有効化についての重要性が示されている。
● ハンタウイルス ボリビア (TARIJA)
Summary
the Tarija department の男性1名がハンタウイルス感染症により死亡し、今年はじめての死亡例となった。発生があった地域は、ウイルスを保有するげっ歯類による常在地域とされている。
● 鳥インフルエンザ ナイジェリア (KADUNA) H5N1
Summary
4月に北部の孵化施設で高病原性鳥インフルエンザが確認された。
● アフリカ豚熱 モンゴル (HENTIY) 家畜、WOAH
Summary
モンゴルにおけるアフリカ豚熱の再興に関するフォローアップ報告である。2025年1月に確認され、3月に終息した。感染源は不明。
● ブルセラ症 オーストリア (STYRIA)、ウサギ
Summary
オーストリア・Styria 西部でウサギの細菌感染症が確認されており、ヒトや動物にもリスクがある。ウサギでは膿瘍を生じ、ヒトではインフルエンザ類似症状がみられる。