2025年5月17日

メジナ虫症 ベトナム

● メジナ虫症 DRACUNCULIASIS  ベトナム (PHU THO)
Summary
"dragon worm" disease と呼ばれる、稀な寄生虫感染症の新たな患者が確認された。全長数mまで成長することもある寄生虫による感染症で、皮膚病変を特徴とし、汚染された食品や水の摂取により感染する。治療法やワクチンはなく、皮膚から寄生虫を除去するしかない。

● 麻疹 米国 (NEW MEXICO, NEW YORK, NEW JERSEY)
Summary
ニューメキシコ州では Sandoval County で確認され、ニューヨークでも the Williamsburg neighborhood で1例の感染が確認された。さらにニュージャージー州の国際空港の搭乗客らに対し暴露のおそれがあると注意喚起された。

● マイコプラズマ症 スロベニア
Summary
腎移植患者のマイコプラズマ感染例 Mycoplasma arginini infection について報告する。免疫不全のあったこの患者は、蜂巣炎、滑膜炎、関節炎を発症した。滑液の検査で診断された。抗生物質治療により改善した。マイコプラズマを保有するペットの動物との接触からの、人獣共通感染症の可能性についても議論されている。

● 百日咳 ポーランド
Summary
ポーランドで百日咳の感染が昨年に比べて大幅に増加している。免疫が低下した成人のワクチン接種率の低さと移民が原因とされている。

● エムポックス ガーナ、ウガンダ(2件)
ガーナ (GREATER ACCRA) 
Summary
保健当局により首都においてエムポックスが確認され、当局は接触者追跡と市民への周知などの対策を行っている。

ウガンダ
Summary
エムポックスの治療効果やワクチンへのアクセスが十分でない中、ウガンダの科学者らが伝統治療薬 traditional herbal remedies の利用について調べている。

● 腸管出血性大腸菌 EHEC 米国 O157
Summary
危険なタイプの腸管出血性大腸菌が発生し、アウトブレイクや重症患者が発生している。宿主細胞に蛋白を注入するシステムの一部である、EspW と呼ばれる細菌の蛋白の変異が認められている。

● サルモネラ感染症 米国、シャルキュトリ
SALMONELLOSIS, I:4:I:-, CDC, 2023-2024
Summary
複数州における、シャルキュトリの肉に関連する感染症のアウトブレイクの調査が開始された。アウトブレイク菌がある製品から分離され回収されている。製造施設での食品安全調査で、製造過程の問題の可能性が示された。

● 鳥インフルエンザ インド (UTTAR PRADESH)、トラ
Summary
鳥インフルエンザが確認されたことを受け、Uttar Pradesh 州のすべての動物園とライオンサファリが閉鎖された。

● アフリカ豚熱 フィリピン, WOAH
Summary
This is a follow-up report regarding an ongoing outbreak of African swine fever in the Philippines. The initial report was filed in July 2019, with confirmation in August 2019. 

● オルソレオウイルス、パラミクソウイルス 韓国、コウモリ
Summary
人獣共通感染性ウイルスの研究のための、コウモリのオルガノイドを用いた包括的プラットフォームが開発された。複数種のコウモリの複数の臓器から作成されたこのプラットフォームにより、コウモリの臓器への感染経路と各ウイルス特有の挙動を明らかにすることが可能となる。