○ ボルナ病 ドイツ
Summary
Bavaria において9月、3例目のボルナウイルス感染症による死者 third fatal human case of Bornavirus (BoDV-1) infection が確認された。感染例はすべて死亡している。
小型哺乳動物から伝播されるウイルスで、重症の脳炎の原因ウイルスであり、農村部と都市部周辺地域 rural and peri-urban areas of Bavaria に常在する。
2018年以降の感染例は少数であるが、致死率が高いことからサーベイランス、市民への周知、感染予防対策の必要がある。特別な治療薬やワクチンはない。
Bayern でボルナウイルス感染症による死者、今年3例目
Key findings
・the Tirschenreuth district (northern Upper Palatinate, Bavaria) の57歳の住民が10月はじめ、a Bornavirus (BoDV-1) infection に感染した。
・Bavaria in 2025 において3例目の感染による死亡例 the third fatal BoDV-1 case ; two other deaths は数か月前に Upper Bavaria (Pfaffenhofen an der Ilm district) から報告されている。
・BoDV-1 は主に小型ほ乳動物 (field shrews, field mice, field voles) から伝播され、その排出部（唾液、尿、糞便、皮膚）との接触によりヒトは感染する。
・保健当局 (Tirschenreuth District Health Office and Bavarian State Health Authority) が感染源、感染経路を精力的に調査している。
・BoDV-1 には特異的な治療薬およびワクチンはない; supportive care is the only medical intervention.
○● リフトバレー熱 モーリタニア
Summary
リフトバレー熱アウトブレイクにより9月30日までに3人が死亡し、6州で12件の家畜のアウトブレイクが確認されている。隣国セネガルでも報告されている。
リフトバレー熱により6人が感染、3人が死亡 6州10か所で12件の家畜のアウトブレイク
Key findings
・保健当局 The Mauritanian Ministry of Health により、3例のリフトバレー熱による死亡患者 Rift Valley Fever in the states of Itrarza (Rousso), Brakna (Alak), and the gang (Kifah) が確認された。合計6人の感染が報告されている。
・疫学調査で動物及びその産品との直接の接触が関係している。
Summary
動物資源省が複数地域におけるリフトバレー熱アウトブレイクを報告した。獣医学当局がモニターとサーベイランス強化、検体採取、周知活動を行っている。
● チクングニア フランス (PROVENCE-ALPES-COTE D'AZUR)
Summary
the Antibes region of France において、チクングニア・アウトブレイクが発生しており、the surrounding Alpes-Maritimes area でも感染が報告されている。
● レジオネラ症 米国 (ILLINOIS)
Summary
リハビリセンター周辺で2人がレジオネラ肺炎に感染した。同施設内で原因菌が確認されていない。水を介して感染が伝播され、吸入により肺炎の原因となる。高齢者、喫煙者、免疫低下または持病のある人々の感染リスクが高い。
● リステリア症 スウェーデン (STOCKHOLM)
Summary
ストックホルムの高級レストランが原因の食中毒アウトブレイクが発生した。複数の入院患者が発生し、一部は敗血症を発症している。保健当局が感染源を調査しており、感染した可能性のある人々の追跡が行われている。このレストランは営業を停止している。
● COVID-19 マレーシア、英国、カナダ WHO
Summary
This report provides updates on the global COVID-19 situation.
マレーシアでは患者数の減少がみられる中、新たな変異株が確認されている。
英国は感染、死亡の増加がみられ、新たな変異株の循環が続いている。
カナダは次期シーズンに向けてワクチン接種キャンペーンを開始した。
The WHO からの報告が更新され、高い集団免疫と患者管理の改善により high から moderate risk に変更されている。
○ 梅毒 米国
Summary
CDC data によると、1期および2期梅毒、淋病、クラミジアの患者数は全体的に減少傾向にあるが、先天性梅毒の症例数は増加し続けており、2024年の報告数は4000例弱と、10年前の700％増となった。
適切なタイミングで検査と治療を受けることで先天性梅毒は予防が可能であるが、資金の減額、不十分な周産期ケア、ペニシリンの不足benzathine penicillin G shortages などの問題が解消されず、事態を悪化させている。
米国内の先天性梅毒は12年連続増加、他の性感染症は減少 (US CDC 2024 National STI Data)
Key findings
・data from the US CDC によれば、もっとも感染力のある 1・2期梅毒 primary and secondary syphilis は2年続けて減少したが、2024年に4000例近い先天性梅毒 cases of congenital syphilis (up 2% since 2023) が報告された。
・先天性梅毒の発生率は10年前の約700％増である。
情報源 CDC Releases 2024 National STI Data Sep 24 2025
CDC Releases 2024 National STI Data
At a glance
Newly released 2024 STI surveillance data indicate the STI epidemic touches nearly every community and while there are signs of progress, the STI burden remains substantial.
○ ジエチレングリコール中毒 インド
Summary
咳止めシロップの汚染によるとみられる、Rajasthan and Madhya Pradesh, India 両州の小児の急性腎不全および死亡のアウトブレイクについて報告する。
汚染のある咳止めシロップが原因とみられる小児の死亡の調査開始：ジエチレングリコール疑い
Key findings
・インド Rajasthan, India において、この2週間に少なくとも小児2名が死亡し、複数の患者が発生しており、咳止めシロップが原因とみられている；districts including Sikar, Bharatpur, and Banswara で報告されている。
・Chhindwara district, Madhya Pradesh, India でも咳止めシロップを服用した少なくとも6人が急性腎不全で死亡している。
・Kayson Pharma 社の 22 batches of the implicated syrup の供給が差し止められ、回収が行われている。
・Sample testing and investigations are ongoing in both Rajasthan and Madhya Pradesh; results are pending at the time of reporting.
○ 麻疹 カナダ
Summary
公衆衛生カナダ: "A multijurisdictional measles outbreak is currently ongoing in Canada."
2024年10月、New Brunswick でアウトブレイクが開始し、38週（9月14日-20日）までに合計5006例（確定4646例、可能性360例）と2例の死亡が国内で報告されている。
Public Health Canada: "A multijurisdictional measles outbreak is currently ongoing in Canada."
アルバータ州の未熟児、麻疹感染により死亡 2025年カナダ2例目
Key findings
・Alberta, Canada において2025年の州内初の麻疹関連の死亡例 its first measles-related death in 2025: 妊娠中の母体の感染に続いて、未熟児 a premature infant が死亡。2025年のカナダで2例目の死亡となった。1例目は6月にオンタリオ州の胎内感染例 a congenital case が報告されている。
・10月2日現在、Alberta 州で 1914 confirmed measles cases since March 2025 が報告されている; 多くが5歳未満および5歳から17歳までの、ワクチンを接種していない小児の患者。
・ 152例の入院 measles-related hospitalizations と15例の ICU admissions が報告されている。
・confirmed Alberta cases as of 27 Sep 2025 のワクチン接種状況: 1706 unimmunized, 55 with one dose, 79 with two or more doses, 70 unknown.
・全国 Canada では 5006 measles cases (4646 confirmed, 360 probable) in 2025 as of 20 Sep 2025 が報告されている。
情報源 Measles, Alberta.ca, Government of Alberta, 02 Oct 2025
● ウエストナイルウイルス 米国 (OHIO)
Summary
動物水族館のインコ舎 the Columbus Zoo and Aquarium's lorikeet aviary でウエストナイルウイルス・アウトブレイクが発生し、見学が中止されている。
○ 高病原性鳥インフルエンザ イタリア、スペイン
Highly pathogenic avian influenza (HPAI), Italy
Summary
HPAI (H5N1) was confirmed at a poultry farm in Povoletto, Udine Province, Friuli Venezia Giulia.
情報源 WOAH-WAHIS. 30 Sep 2025
High pathogenicity avian influenza viruses (poultry). Italy. Immediate notification.
Highly pathogenic avian influenza (HPAI), Spain
Summary
HPAI (H5N1) continues to spread across various regions in Spain, with new outbreaks reported in both poultry farms and wild birds.
情報源 Update on the epidemiological situation of highly pathogenic avian influenza (HPAI) H5N1 in Spain. Ministry of Agriculture, Fisheries, and Food. 01 Oct 2025 (in Spanish)