2025年11月27日

マールブルグ病 エチオピア
リフトバレー熱 セネガル
エムポックス マリ

 マールブルグ病 エチオピア
Summary
エチオピアでマールブルグ病アウトブレイクの発生が確認されている。
[1] Ethiopia: At least 6 deaths linked to the Marburg virus outbreak
 情報源 Africa News [in French] 2025年11月26日
アウトブレイク the Marburg virus outbreak による死者数が6人となった。2025年11月14日にはじめてアウトブレイクの発生が確認され、3日後に3例の死亡が報告されていた。
保健省 the Ministry of Health によると"ウイルスが確認された11人のうち6人が死亡し、現在5人の治療が行われている." 患者との接触が疑われる349人が検疫下におかれ、119人は観察期間を完了した。マールブルグウイルスはエボラウイルスと同じ仲間で、激しい頭痛や出血症状をおこす。過去のアフリカにおける流行では、致死率は最高80%で、発症から8ないし9日目に死亡する。
[2] Ethiopia says death toll from Marburg virus outbreak rises to 6
 情報源 Reuters 2025年11月26日
エチオピアのマールブルグ病アウトブレイクによる死者が6人になったと、26日報じられた。11月14日にはじめてアウトブレイクの発生が確認され、3日後の17日に3人の死亡が報告されている。([1]と同内容)

 リフトバレー熱 セネガル
Summary
保健当局 The Ministry of Health and Public Hygiene から、リフトバレー熱流行の最新状況が発表された。11月24日時点の新たな陽性例について報告された。

Rift Valley Fever: 5 New Positive Cases Reported
 情報源 Press Afrik [in French] 2025年11月25日
保健当局 The Ministry of Health and Public Hygiene が、an update on the Mpox and Rift Valley Fever (RVF) epidemics を発表した。
as of 24 Nov 2025、新たに5例の陽性例 new positive cases が記録されたが、死亡は記録されていない。感染流行開始以降、 505 confirmed cases, including 31 deaths and 462 recoveries が報告されている。
地域別発生状況
Saint-Louis: 352 cases
 • Saint-Louis District: 80
 • Richard-Toll District: 156
 • Podor District: 67
 • Pété District: 13
 • Dagana District: 36
...
Dakar: 15 cases

 エムポックス マリ
Summary
11月21日までの週に the Koulikoro Region において、マリ初のエムポックス感染確定診断例が確認され、その後死亡した。2024年、18例の疑い例のみが報告されており、死亡例はなかった。

First confirmed fatal mpox case in Koulikoro Region prompts enhanced national surveillance in Mali
Key findings
・Mali reported its first confirmed case of mpox in the Koulikoro region, specifically in the Kangaba health district, Kourémalé health area, during epidemiological week 47 (week of 17 Nov 2025). The patient died after the diagnosis was confirmed.

 麻疹 米国
Summary
US CDC: 
"11月25日現在、全米で合計1798例の麻疹確定例が報告されており、このうち1775例が43の行政区の報告で、23例が海外からの旅行客であった。46件のアウトブレイクが発生し、確定患者の87%がアウトブレイク関連の症例である。

Wasatch County, Utah, USA, reports a measles outbreak at a high school with eight cases amid rising vaccine exemptions
 情報源 Measles cases at Wasatch High rise to 8. KPCW. 25 Nov 2025
Key findings
・ユタ州の高校 Wasatch High School in Wasatch County, Utah, で8例の麻疹感染が確認されており、11月25日に新たに3例が確認され11例となった。いずれもワクチンを接種していない生徒だった。

(SOUTH CAROLINA, NEW YORK, UTAH, ARIZONA)
Summary
South Carolina, New York, and the Utah/Arizona area において、複数のアウトブレイクが報告されている。

● ボツリヌス症 米国 (NEW YORK, TEXAS, WISCONSIN) 美容目的
Summary
2025年、オンラインで購入された自己注射用の美容目的のボツリヌストキシン self-injecting cosmetic botulinum toxin (BoNT) により、深刻な健康被害が発生しているとして、the CDC が注意を呼びかけている。患者らは購入・注射の資格をもっていなかった。米国外からオンラインで購入したと報告している。いずれの患者も入院が必要となる多様な症状を発症していた。抗毒素が注射されたが、患者らの血清中に BoNT は検出されなかった。

● カンピロバクター症 米国 (WASHINGTON) 
Summary
シアトル Seattle, Washington の職場のカフェテリアでカンピロバクター症アウトブレイクが発生し調査が行われている。チキンレバーパテとの関連が疑われている。パテの加熱が不十分であった可能性がある。

● 腸管出血性大腸菌、O45 ドイツ
Summary
小児を中心に患者及び死者が発生したドイツの大腸菌感染症アウトブレイクの感染源はいまも明らかになっていない。患者の発生は沈静化しつつある。

● A型肝炎 ウクライナ (TRANSCARPATHIA) 
Summary
the village of Iza において A型肝炎アウトブレイクが発生し、隔離措置と制限が実施されている。ケータリングの停止、集会と観光の禁止などである。教育機関は遠隔授業となっている。

● 破傷風 ジャマイカ
Summary
ハリケーン Hurricane Melissa のあと、環境からの健康リスクへの注意が呼びかけられている。水系感染症やけがによる破傷風感染の危険が指摘されている。

● 結核 ポーランド(WARMINSKO-MAZURSKIE) 
Summary
北東部の教師1名が結核と診断され、校内の接触者の追跡が行われている。接触が同定された生徒と職員には、保護者らに検査についての説明がなされる。保健当局はまた、外国人用施設の1例について評価を行っている。

● アナプラズマ症 米国 (WASHINGTON) , 2022-2023
Summary
アナプラズマ症はある種のダニが媒介する疾患で、米国では西海岸のダニ the western black-legged tick が主要ベクターとなっており、ベクターの活動性に一致して、主に5月から8月の期間にヒトの感染例が発生する。Washington state において2例のアナプラズマ症が報告され、州内の医療従事者は感染症の存在とダニの分布域を知っておく必要がある。

● 百日咳 米国 (ARKANSAS) 
Summary
アーカンソー州の百日咳患者数が15年ぶりの数となった。10歳から19歳の小児の患者が最も多い。

● ボツリヌス食中毒 米国 (NEW YORK CITY)
Summary
自社の Dried Whole Smelts(ワカサギ)Salted (Korushka) product に健康被害のリスクがあるとして、Mamtakim Inc. 社が自主回収を行っている。

● ダニ媒介性脳炎、ライム病 チェコ共和国 (JIHOCESKY)
Summary
温かく湿度が高い天候がダニの活動期間の延長につながり、ダニ媒介性疾患の増加が見られている。ライム病とダニ媒介性脳炎の症例の増加が確認されている。ライム病は抗生物質により治療が可能だが、ダニ媒介性脳炎には特異的治療法がないもののワクチンは利用可能である。

● 腎症候性出血熱 ロシア (UDMURT)
Summary
2025年の the Udmurtia region において、腎症候性出血熱の前年に比べて著しい増加が認められている。地域内の複数の地域や都市で確認されている。家族内の接触、森林、ガーデンなどで感染する。おもにげっ歯類がウイルスを保有する。

● ティラビアの病気TILAPIA LAKE VIRUS コロンビア (CALDAS)
Summary
The Colombian Agricultural Institute (ICA) investigated a recent tilapia mortality event in a lagoon. The investigation revealed a multifactorial infectious process, including a virus, bacterial infection, and poor water quality.