● コレラ ポーランド、コンゴ共和国、チャド(3件)
ポーランド (ZACHODNIOPOMORSKIE, LUBELSKIE)
Summary
ポーランドにおいて、関連性のない2例のコレラ感染例が確認されている。the West Pomeranian Voivodeship の1例は非トキシン産生性と確認され衛生手続きが完了し、もう1例も非トキシン産生性であるが濃厚接触者らの5日間の自宅隔離が行われている。
情報源 Government of Poland [in Polish] 2025年7月25日
Communication No. 2 of the Chief Sanitary Inspector and the National Consultant in the field of infectious diseases on cases of detection of Vibrio cholerae
先週、ポーランド国内で2例のコレラ感染例 cases of Vibrio cholerae が報告された。
1例目は、the West Pomeranian [or Zachodniopomorskie] Voivodeship の住民で、検査の結果、トキシン産生性コレラは否定された。検疫および衛生監視の対象者はなく、衛生上の対応は完了した。
2例目は(1例目との)関連はなく、the Lublin [or Lubelskie] Voivodeship の住民で、軽症であったことから、非トキシン産生性コレラ non-toxin-producing V. cholerae であることが示唆された。微生物学的検査が完了するまで、濃厚接触者の5日間の自宅隔離を実施した。
コンゴ(共) (BRAZZAVILLE)
Summary
the Ile-Mbamou health district of Brazzaville において、コレラ・アウトブレイク発生が宣言された。
チャド (OUADDAI)
Summary
チャドの難民キャンプでコレラ・アウトブレイクが報告されている。
● マラリア ベトナム (QUANG TRI)
Summary
the Huong Hoa area に派遣されたチームが、マラリアの感染予防とコントロール対策について調べている。昨年に比べてマラリア感染の増加があり、高度マラリア原虫血症 [? with a significant rise in the rate of malaria parasites] を伴っている。
Rate of malaria parasites in Huong Hoa area increased by nearly 500%
情報源 Vietnam.vn [in Vietnamese] 2025年7月19日
7月18日、the Quang Tri Department of Health からの調査チームが the Huong Hoa area におけるマラリア対策 malaria prevention and control work の評価を行った。
報告 the report of the Huong Hoa Regional Medical Center によると、2025年上半期 (as of July 14, 2025) にこの地域で合計18例のマラリアが cases of malaria が確認されている; うち1例は検査と治療のためにラオスから訪れた患者だった。17例はこの地域の住民で、A Doi commune (13 cases), Khe Sanh (3 cases) and Lia commune (1 case) に住んでいた。2024年同期と比べ、11例(183%)増加した;
the rate of malaria parasites [?] increased by 496.42%.
A Doi and Lia communes では頻繁にマラリアの循環があり、マラリア対策は困難に直面している; 雨期と太陽が降り注ぐ季節が交代で現れ、ハマダラカ Anopheles mosquito populations の繁殖に好条件となっている; 収穫期となり、人々は果実を求めて森に入り、ラオスとの間を往来し、野外で眠るが、感染防護策をとる人の割合は高くない。A Doi and Lia communes のマラリア患者は今後増加するだろう。
このような状況を受け、保健当局 the provincial CDC は from July 9 to 14 [2025] に the Huong Hoa Regional Medical Center and A Doi Commune Health Station からなるワーキンググループを、調査 investigate and monitor malaria cases and outbreaks のため A Doi commune に派遣した。
● デング熱 ミャンマー、インド(2件)
ミャンマー (YANGON)
Summary
ヤンゴンの保健当局がデング熱アウトブレイクに対する注意を呼びかけている。
インド
Summary
国内のデング熱感染が増え、複数の州で増加が報告されている。全体としては昨年より少ないが、特に南部の一部の州の感染が多い。
● クリプトスポリジウム症 英国 (WALES)
Summary
最近アウトブレイクが発生したことを受け、子ヒツジの餌やりイベントにおいて動物との濃厚接触を避けるよう、農家へのアドバイスが行われている。手洗い設備の改善、目立つ標識の設置、来場者へのリスクについての周知などが求められている。
● 胃腸炎 タイ
Summary
the 2025 World Championships において、米国・水泳チームの多数のメンバーが体調を崩したのは、急性胃腸炎と判明した。数人が練習を休んだり、参加を辞退する結果となった。
● スコンブロイド(サバ科)食中毒 スペイン (CANARY ISLANDS)
Summary
the Canary Islands において、汚染のある魚を食べた8人が体調を崩した。疫学調査と状況の監視が行われている。規制外で販売された魚のヒスタミンが、中毒の原因とみられている。ヒスタミン中毒は通常摂取後すぐに発症するが、多くの場合は医療を必要としない。不適切な取り扱いや保存がヒスタミンによる汚染につながる。
● 麻疹 ブラジル (TOCANTINS)
Summary
Tocantins において、ワクチンを接種していない4人の麻疹感染が確認され、市内で確認された患者数が6例となった。新たな患者らには麻疹の症状があり、すでに感染が確認されていた患者との接触があった。
● 百日咳 米国 (NORTH CAROLINA, WASHINGTON)
Summary
North Carolina and Washington の2州の保健当局により、百日咳の症例増加について調査が行われている。
● アナプラズマ症 米国 (WISCONSIN)
Summary
ダニが媒介する病気への懸念が高まっており、アナプラズマ症の症例が最近増加している。治療しないまま放っておくと重症化するおそれがある。早期診断及び抗生物質による早期治療が重要である。
● エムポックス ガーナ
Summary
国内で新たな感染が急増する中、エムポックスによるはじめての死亡例が報告された。保健相は事態はコントロールされていると述べ、早期発見と責任ある行動が重要であることを強調した。ワクチンの提供を受け、リスクのある人々への接種が開始される予定である。ガーナのアウトブレイクは、西アフリカの大きなトレンドの影響を受けている。
● B型肝炎 ナイジェリア (KANO)
Summary
州当局 The Kano State government が B型肝炎対策を実施すると明らかにした。2025年2月にはじまったこのプロブラムでは、ウイルスの母児感染の排除を目指している。妊婦のスクリーニングと治療と同時に、新生児へのワクチン接種が行われる。
● 鳥インフルエンザ、ヒト 米国 H5N1、CDC
Summary
The CDC は、世界の野鳥に蔓延し、米国内の家きんやウシのアウトブレイクの原因となっている、H5亜型鳥インフルエンザの感染拡大を監視している。公衆衛生上のリスクは低いままであるが、ヒトの感染状況と感染例の追跡を注視している。引き続き、ヒトの新たな感染例はすべて報告される。
● ウエストナイルウイルス 米国 (MINNESOTA)
Summary
the Minneapolis-Saint Paul metropolitan area において、ウエストナイルウイルスを保有する蚊族の著しい増加が確認されており、検査陽性率が例年の標準の7月レベルを上回っている。他の州の蚊族でもウイルスは確認されている。
● 野菜の病気・病原体 ブラジル、ポーランド(2件)
TOMATO YELLOW LEAF CURL VIRUS ブラジル
Summary
2024年後半、南部のトマトでウイルス感染を疑わせる症状 symptoms suggestive of the tomato yellow leaf curl virus (TYLCV) が認められた。韓国で分離されたウイルスと高い相同性がみられた。ブラジル国内ではじめての確認報告である。
RALSTONIA SOLANACEARUM ポーランド
Summary
細菌の病原体 Ralstonia solanacearum が、複数の地域で採取した水 water samples across multiple regions で確認されている。当局が積極的な調査を行っている。宿主となる植物に対して、汚染のある水の利用が禁止された。農家に対して、ポテトとトマトの症状に注意し、症状が見られた場合は植物衛生監視当局に連絡するようアドバイスされている。この病原体は a quarantine pest in the European Union である。
● アフリカ豚熱 ベトナム (PHU THO)
Summary
throughout Phu Tho province におけるアフリカ豚熱の急拡大が続いている。
● 鳥類パラミクソウイルス 米国 (WYOMING)
Summary
ワイオミング州 Rock Springs, Wyoming のハトの群れでウイルス感染症が確認された。鳥類の間で容易に感染が拡がり、様々な症状の原因となって死亡する場合もある。市民に対し、トリの餌場や水浴び場の消毒や除去が勧められている。