2025年7月4日

住血吸虫症 ウガンダ、小児用プラジカンテル

● 住血吸虫症 ウガンダ
 情報源 Monitor 2025年7月3日
Summary
幼児のビルハルツ住血吸虫症の新たな治療 a new drug formulation について、ウガンダにおけるパイロットスタディでの評価が行われた。高発生率の2つの地区で行われたこの研究で、2歳から5歳までの小児を対象とする新たな治療薬の有効性が評価された。高いカバー率で行われた一斉治療キャンペーンでは、良好な結果が得られた。

Hoima District における、小児のビルハルツ住血吸虫症 bilharzia の治療薬の評価に関する、保健省によるパイロットスタディが完了した。同疾患は、ウガンダにおいてもっとも頻度が高い顧みられない熱帯病 Uganda's most prevalent neglected tropical diseases (NTDs) の1つとなっている。
この小児用プラジカンテル pediatric praziquantel は、ビルハルツ治療薬がなかった 2歳から5歳の幼児のための特別に調整された。
保健省の専門家によると、between March and May 2025 in Buseruka and Kiganja sub-counties において実施された。
国内の発生地区 Uganda's 96 most bilharzia-affected districts のうち、発生率の高さから Hoima and Bugiri が対象地区に選定された。
今回の新たな小児用薬は、the World Health Organization (WHO) により幼児での使用が承認された。ブラジルの製薬会社が製造し、一斉治療キャンペーン mass treatment campaigns in Rwentare Village, Tonya Parish (Buseruka Sub-County), and Kibiho in Kiganja Sub-County で使用された。
Buseruka では、1313 out of 1491 registered children が治療を受け 88.1% coverage を達成した。Kiganja においては、1132 out of 1314 children reaching 86.1% coverage が服用し、両地区とも the WHO's minimum target of 75% を上回った。Hoima Deputy Resident District Commissioner (RDC) は、同地区で発生が続く要因は、湖岸地域の衛生手順の遵守が不十分であることをあげている。
Bilharzia, or schistosomiasis は寄生虫感染書づえ、ウガンダの公衆衛生上の大きな問題となっており、漁業を行うコミュニティや地域を中心に740万人以上が感染する。


● 狂犬病 インド (KERALA) 
Summary
Kozhikode において、1頭の狂犬病のイヌが複数の人々を襲った。捕獲されたあと間もなく死亡し、検査で狂犬病感染と診断された。襲われた人々はワクチンを受けている。

● 日本脳炎 インド (ASSAM)
Summary
日本脳炎の感染が増えている。蚊族が媒介するベクター媒介性ウイルス感染症で、動物間の感染サイクルが存在するが、ヒトも感染する。

● ムンプス 米国 CDC
Summary
ムンプスはワクチン導入後に激減したが、2006年以降増加している。基本的に濃厚接触のある状況でアウトブレイクが発生している。ワクチンは有効だが、接種していても感染することがある。感染によるリスクが高い場合は、アウトブレイク時に追加接種することが勧められている。

● デング熱 ネパール (KOSHI)
Summary
デング熱の増加を受け、蚊族発生か所除去キャンペーンが開始された。

● サルモネラ感染症 米国 (KENTUCKY)
Summary
Ramsey's Diner and Missy's Pies locations のパイに関係するサルモネラ感染症アウトブレイクが発生している。カスタードパイによるとみられているアウトブレイクについて、感染源の調査が行われている。このレストランはすべてのパイを廃棄し、タマゴを使用しない shelf-stable fruit pies のみを提供している。下痢症、発熱、胃痛、その他の消化器症状などがみられている。

● コレラ 南スーダン (WARRAP)
Summary
the Abyei Administrative Area で発生中のコレラ・アウトブレイクは、水質や衛生状況が劣悪であるため、さらに拡大するリスクに晒されている。基本的なサービスを受けることができない、人口過密状態の非公式の居住地域は、特に懸念される状況にある。治療を行っている医療支援団体が最近の症例数増加を報告しており、雨期が迫り状況が悪化する前にただちに対応するよう求めている。

● 麻痺性貝毒 フィリピン(NEGROS ORIENTAL)
Summary
Siit Bay in Negros Oriental 湾内は有毒赤潮 toxic red tide 清浄状態にあると、水産当局が宣言した。貝類の検査の結果、有毒トキシンは確認されなかったことにより結論付けられた。これ以前に、赤潮によるトキシンが確認されたとして、同地域の貝類を摂取しないよう呼びかけられていた。地域内では他の湾についても、雨期を中心に定期監視が行われている。

● 鳥インフルエンザ 南アフリカ
Summary
南アフリカの家きん農場において、新たな複数の H5N1 鳥インフルエンザアウトブレイクが報告されている。昨年以来となる発生で、家きん飼育分野は未だ前回のアウトブレイクからの回復途上にある。