発疹熱 米国
● 発疹熱 米国 (TEXAS)
Summary
テキサス州の特に南部において、ノミが媒介し、インフルエンザのような症状が見られる発疹熱が増加している。専門家は、特に夏季に増加する傾向があると説明している。
情報源 KSAT 2025年8月22日
Typhus, a disease with flu-like symptoms, spiking this summer in Texas
Southeast Side neighborhood Highland Park においてガーデニングを楽しんでいた女性が今夏、入院となり生命の危険にさらされた。ノミが媒介する細菌性感染症の発疹熱 murine typhus と診断され、ガーデニング中に感染したとみられている。
専門家によると、テキサス州南部 South Texas では毎夏に多くの患者が発生している。
"San Antonio is endemic for this infection(常在している)" と University Health emergency medicine physician は説明し "しかし even farther south, in the Rio Grande Valley でも発生し、さらに高い感染率が確認されている"
テキサス州保健当局 The Texas Department of Health and Human Services は2025年のこれまでに 550例 cases of murine typhus を報告しており、例年のこの時期としては多いとしている。2024年は合計847例が報告された。
当初インフルエンザと診断されたため、(予想していた)数日後の回復が3か月に延長したと、この患者は述べている。発疹熱は、高熱、悪寒、食欲不振などのインフルエンザに似た症状がみられ、2週間が経過しても改善がみられない時点まで、感染症専門医も発疹熱の診断検査を行っていなかった。
● 原因不明の死亡 インド (RAJASTHAN)
Summary
Rajasthan 州のある村で、原因不明の疾患により2人が死亡し、発熱症状 fever-like symptoms により複数の患者が入院した。検体が採取され、検査が行われている。
● 蝿蛆症 米国、メキシコ(2件)
米国 (MARYLAND)
Summary
米国でははじめてとなる、寄生虫・肉食ラセンウジバエのヒトの感染例が確認された。最近エルサルバドルを旅行した患者だった。ハエの幼虫(ウジ)であるこの寄生虫は動物に感染することが知られており、深刻な障害の原因となる。アウトブレイクの経済的な影響は大きく、この寄生虫が中米における北上が懸念されている。
メキシコ (TABASCO)
Summary
Tabasco, Mexico の保健当局は、州内ではじめてとなるラセンウジバエの感染例を発表した。メキシコ国内で報告された患者数は合計40例となった。
● 麻疹 インドネシア (EAST JAVA)
Summary
Sumenep, East Java の麻疹アウトブレイクについて、政府当局は異常なイベントと捉えている。COVID-19 パンデミックの期間の予防接種もれが一部関係している。麻疹と風疹の MR ワクチン 接種の重要性が強調されている。
● 日本脳炎 オーストラリア (QUEENSLAND)
Summary
オーストラリア国内で日本脳炎ウイルスが拡大し、複数の地域 multiple states and territories で発生が確認されている。蚊族が媒介するウイルスの地理的分布が拡大し、これまで確認されていなかった地域でも発見されている。当局は特に都市部への拡大を懸念しており、発生動向の理解に努めている。
● インフルエンザ バングラデシュ
Summary
ウイルス性の発熱疾患が増加しており、主な疾患はインフルエンザである。サーベイランス開始以来もっとも感染率が高くなっていることから、保健当局が注意を呼びかけている。同時にデング熱と COVID-19 も循環し、診断が困難になっている。
● テトロドトキシン ベトナム (LAM DONG)
Summary
Lam Dong province の夫婦がフグ食中毒の症状で入院した。ライスヌードル付きのこの魚を食べていたが、一緒に食べた友人には症状は見られなかった。治療を受け、状態は安定している。
● ハンタウイルス アルゼンチン (RIO NEGRO)
Summary
Bariloche のティーンエージャー1名が、ハンタウイルス感染により入院した。伝播するげっ歯類 long-tailed rodents の尿、排泄物、唾液などの吸入や直接の接触によるほか、まれにヒトからヒトへの感染もみられる。整備が不十分なキャンプ場を避け、げっ歯類に注意するなどの予防策が呼びかけられている。早期発見と治療が重要である。
● ベクター媒介性疾患 インド (DELHI)
Summary
Malaria, chikungunya, and dengue cases have increased in Delhi.
● 流行性出血病 米国 (OHIO, WEST VIRGINIA)
Summary
オハイオ州中部の各地 across several counties in the Mid-Ohio Valley region のシカの、流行性出血病アウトブレイクが確認されている。a biting midge が伝播するこの疾患に対して、シカは必ずしも死亡することはないが容易に感染する。降水量が多かった春夏に続く8月の乾燥気候が、アウトブレイクの発生に関係している。はじめて霜が降りて midge が死滅するまでアウトブレイクが続くとみられている。
● 炭疽 米国 (NORTH DAKOTA)
Summary
ウシの間で炭疽が発生しており、降水量が多くても乾燥していても発生することを知っておくべきである。菌の芽胞は土壌中で長期間生存しウシに感染力を有する。ウシの突然死は炭疽の兆候である可能性があり、疑われる場合は死体を移動させたり切断したりしてはいけない。
● 原因不明の死亡、ブタ インド (KERALA)
Summary
複数の地域で野生のイノシシが死亡し、伝染性疾患が疑われている。死因の調査が行われず、死体の取り扱いが不適切であったことを、農業関係者や公衆衛生当局を懸念している。ヒトや家畜への感染拡大の可能性があり、状況は複雑化している。