原因不明の疾患 カナダ
ブルーリ潰瘍 ナイジェリア
● 原因不明の疾患 カナダ (MANITOBA)
Summary
韓国発ニューヨーク行きのフライトが、乗客の急病のため Winnipeg にダイバートとなった。機内に検疫措置が行われ、乗客1名が病院に搬送された。公衆衛生上の脅威はないとされている。
情報源 CBC News 2025年9月10日
Passengers briefly quarantined after New York-bound plane diverted to Winnipeg
韓国発ニューヨーク行きの商用機が10日 Winnipeg にダイバート（緊急着陸）となり、乗客1名は病院に搬送され、他の搭乗客らは機内で検疫措置を受けた。このアシアナ航空機は、北部オンタリオ州の上空で経路を変更して Winnipeg's international airport に着陸し、約4時間後に離陸した。感染力の強い疾患を想定して検疫下に置かれた。降機した乗客1名は St. Boniface Hospital に運ばれ、隔離ユニット a special containment unit に収容されたが、その後、外に移された。
○ ブルーリ潰瘍 ナイジェリア
Summary
ブルーリ潰瘍 Buruli ulcer は抗酸菌 Mycobacterium ulcerans による慢性・消耗性皮膚感染症であり、不均一に熱帯・亜熱帯の低資源で資金不足の国の人々が感染する顧みられない熱帯病に分類されており、診断および治療が難しいため、長期間の不調や社会的汚名につながることが多い。
9月、ナイジェリア Adamawa state in Nigeria においてブルーリ潰瘍が疑われるクラスターが発生した。
Adamawa State でブルーリ潰瘍疑いクラスター、67人が感染、6人が死亡：情報提供依頼
Key Findings:
・A suspected Buruli ulcer case cluster in Malabu District, Fufore Local Government Area of Adamawa State, Nigeria が報告され、over 67residents の消耗性皮膚疾患 the debilitating skin disease と6例の死亡が確認されている。
・現在、重症例の8人が大学病院 Modibbo Adama University Teaching Hospital (MAUTH), Yola で治療受けており、ほか7人が the Malabu primary healthcare facility で治療中である。
・Mycobacterium ulcerans による同疾患に対し、保健当局the Adamawa State Primary Healthcare Development Agency (ADSPHCDA) はただちに対応を開始した。
・サンプルが the National Reference Laboratory for confirmatory testing に送付されている。
情報源 Adamawa State Ministry of Health Facebook. 2025年9月10日
State Rapid Response Team Visits Malabu as suspected outbreak of Buruli Ulcer Claims 6 Lives
アウトブレイク a suspected outbreak of Buruli ulcer の発生を受け、州緊急対応チームを Malabu community in Fufore Local Government Area に派遣した。67人が感染し、6人の命が奪われている。
派遣に先立って “67 cases of suspected to be a Buruli ulcer in Malabu, with 6 confirmed deaths であることを深く懸念している。現在重症型の8例が大学病院 (MAUTH), Yola で専門治療を受けており、ほか7例が the Malabu primary healthcare facility において治療を受けている。” と説明された。
... 周知・教育が必要なことなど。
Head of information unit
SMOH
10/09/2025
○ ウエストナイルウイルス 米国
Summary
9月9日現在、全米で771例のヒトのウエストナイルウイルス感染が報告されており、うち490例が神経侵襲型である。これは過去10年間の9月上旬の平均より40％増である。依然、広範囲の感染伝播があり、気候条件による増悪するため、9月、あるいは10月までの間は継続して感染リスクがある。
米国内の感染、2024年比で40％増加：9月時点で770例超
Key findings
・2025年9月9日現在、771 human cases of West Nile virus (WNV) in the United States が報告されており、うち 490 cases が neuroinvasive (severe disease affecting the central nervous system) に分類されている；a 40 percent increase compared to the average of roughly 550 total cases and 350 severe cases reported by this time of year.
・ヒトの感染を報告しているのは 39 states, with the highest numbers in Colorado (150 cases), North Dakota (66), Arizona (53), Illinois (45), and South Dakota (43) である。
・コロラド Colorado 州では about 150 cases と、他の州の2倍以上が報告されており、Fort Collins がホットスポット notable hotspot である。蚊族媒介性感染症の発生率は、the expected 8 per 1000 を遙かに上回る 35 per 1000 female mosquitoes である。
・マサチューセッツ Massachusetts 州はウエストナイルウイルス危険情報 West Nile virus risk levels を "high" in 20 municipalities across Suffolk, Middlesex, and Essex counties, with "moderate" risk in 183 other cities and towns に引き上げた。
・感染のピークは8月と9月で、感染のある鳥類からベクター蚊族が吸血することにより伝播される。
・60歳超の成人、臓器移植を受けた患者、慢性疾患のある人々はハイリスクグループになる。
情報源 CDC 2025年9月9日 access
Key points
・ArboNET is a national arboviral surveillance system：These data are preliminary and subject to change.
・Current season data are updated every one to two weeks during June through December.
○ チクングニア スペイン
Summary
ボリビアから帰国した旅行者2名のチクングニアが報告された。ベクターのヒトスジシマカが広い地域に生息しているが、国内での感染伝播はない。
スペインに帰国の旅行者2名の感染報告、最近ボリビアに渡航
Key findings
・最近、ボリビア Santa Cruz, Bolivia への旅行からマドリード Madrid, Spain に帰国した、旅行者2名のチクングニア感染が確認された。
Case 1:
Santa Cruz from June 11 to 20th 滞在した22歳女性で、6月19日に頭痛、関節痛、発熱、全身浮腫、発疹の症状を発症した。発疹は7日間、関節痛は7月まで持続した。
血清 IgM IgG 検査陽性（PCR は陰性）の結果から a probable diagnosis of chikungunya と診断された。
Case 2:
Santa Cruz from April 22nd to May 21st. 滞在した57歳女性で、発熱、関節痛、筋肉痛、頭痛、掻痒、全身浮腫があったが、はっきりとした発疹はなかった。足首を中心とする関節痛が続くため、6月6日に the tropical medicine center in Madrid を受診した。
PCR 検査は陰性だったが、抗 IgM IgG 抗体陽性だった。3週間後の再検査で、IgG 抗体価が2倍、IgM 抗体価は低下し、erologically confirming the diagnosis となった。
● 鳥インフルエンザ、ヒト 中国: (ANHUI, CHONGQING, HUNAN, SICHUAN) H9N2
Summary
中国国内で新たに4例の H9N2 鳥インフルエンザ感染例が確認された。異なる地域の幼い男児で、この半年間では19例となった。国内の家きんで H9N2 ウイルスの感染循環が知られているが、ヒトの感染は通常軽症である。ただし、一部重症例もある。
● ライム病 米国 (NEW YORK)
Summary
ニューヨーク Canandaigua, New York 当局は、ダニ媒介性疾患とシカの個体数増加への懸念を強め、周知と管理を強化している。The Finger Lakes region においてダニ媒介性疾患のリスクが高まっており、現地のシカの頭数も増えている。
● ロッキー山紅斑熱 メキシコ (BAJA CALIFORNIA)
Summary
Baja California 州保健当局は、今年のリケッチア症関連死亡例が懸念すべき数字となっていると報告した。刺咬を受けた人々は早期治療が重要であり、他の病気の症状と間違われやすいと述べられている。衛生状態が悪く、飼い主のいない動物がいる地域が不安視されており、ペットのイヌは十分に洗うよう求められている。
● マラリア ギリシャ (THESSALY AND CENTRAL GREECE)
Summary
2025年、ギリシャでは、根絶された1974年以来はじめてとなる、国内で感染したマラリア症例が報告されている。first-generation transmissions で、農村部の1か所の村で曝露したと考えられている。新たな感染例は確認されていない。the CDC and the UK は今のところ、ギリシャ旅行の際のマラリア予防 [? malaria vaccination] は推奨していない。
○ 炭疽 バングラデシュ
Summary
2025年8月中旬以降、50例から200例の間のヒトの炭疽疑い例と2例の死亡が,
Pirgacha upazila, Rangpur District から報告されている。炭疽菌によるウシの死亡に続いて発生した。検査により家畜の炭疽感染が確認され、3万4千頭あまりのウシのワクチン接種が行われている。
Rangpur Division で炭疽と見られる患者50（〜200）例と死亡2例、8月に家畜の感染確認：情報提供依頼
Key findings
・Pirgacha Upazila, Rangpur Division, Bangladesh において8月後半から9月6日までの期間に、38歳の農業労働者と48歳の主事が死亡し、いずれも皮膚炭疽とみられる症状が認められていた。
・メディアによるばらつきがあるが、at least five villages within Pirgacha and Parul unions since mid-August 2025 において、50例から200例の間のヒトの感染疑い例が報告されている。
・中心壊死を特徴とする皮膚炭疽とみられる症状のある患者の写真が掲載されている。
・初期の報告から約1か月後の9月初旬に現地調査チームが派遣された。
・The initial animal deaths were reported in mid-August 2025, followed by human cases associated with handling and eating cattle meat. Laboratory tests of 16 livestock samples confirmed anthrax in five animals.
・バングラデシュでは過去、2010年に深刻な炭疽アウトブレイクを経験しており、across 11 districts において607例のヒトの感染と2例の死亡が発生した。
● エボラウイルス病 コンゴ民主共和国 (KASAI)
Summary
コンゴ民主共和国におけるエボラ・アウトブレイクへの対応として、医療従事者と患者との接触者に対するワクチン接種が開始された。The Ervebo vaccine を用いた、リング・ワクチン接種が行われている。