コレラ ブルンジ
○ コレラ ブルンジ
Summary
9月初旬以降、北西部で200例を超えるコレラ感染が報告されている。
コレラ、北西部 Cibitoke district で200例超の懸念される増加
Key findings
・9月4日から18日までの間に少なくとも 200例のコレラ cases of cholera in Cibitoke district, northwestern Burundi が報告されている。
・現地の医療機関 The local Rugombo treatment center では、ベッド数を13床から42床に拡大して対応しているが、1つのベッドを2人の患者が使用せざるを得ない状況である。
・連日15-20例の、主に neighborhoods in Rugombo (especially Mparambo I) and also Kaburantwa and Mugina からの新たな患者が報告されている。
情報源 SOS Médias Burundi 2025年9月18日
Cholera epidemic : 226 cases registered in northwestern Burundi, MSF comes to the rescue
9月はじめから 226例のコレラ cases of cholera in the districts of Cibitoke and Bukinanyana in Bujumbura province in western Burundi が報告されている。
地区医療責任者 the chief medical officer of the health district of Cibitoke が between September 4 and 18 の間に226人が感染し、現在84例が the cholera treatment center set up in Rugombo で治療を受けていると説明した。
○ ポリオ パキスタン
Summary
パキスタンは今も野生株ポリオウイルスが常在する2か国のうちの1か国である。
Hyderabad で新たな1型野生株ポリオウイルス感染が報告、2025年全国で27例に
Key findings
・Hyderabad district, Sindh province, Pakistan で9月22日に新たなポリオ確認。
・2025年の国内のポリオ感染例は合計27例となり、7例が Sindh, 18例が Khyber Pakhtunkhwa, Punjab and Gilgit-Baltistan 両州で各1例が確認されている。
・新たな報告例は生後8か月の女児。
・このほかの最近の報告例は、いずれも9月初旬に報告された a 19-month-old in North Waziristan (Mir Ali) and an eleven-month-old in Lakki Marwat (Suleman Khel)。
・2024年、パキスタン国内で少なくとも 71 polio cases の患者と環境からのウイルス検出 environmental detection of poliovirus in nearly 90 districts が確認されている。
● エムポックス アイルランド
Summary
重症型のエムポックス・ウイルス感染クラスターがアイルランドで確認されている。保健当局が濃厚接触者をモニターし、検査とワクチンを提供している。濃厚接触により感染伝播され、発疹、発熱、身体の痛みなど症状を発症する。より軽症型のウイルスがあるが、この新たなウイルスではより重症化する。
● マラリア、三日熱 韓国
Summary
韓国の、特に北朝鮮との国境付近において、マラリアが再興しつつある。水田が蚊族の発生環境となる農村部で感染が拡大している。貧困、医療機関へのアクセス困難、住環境の不良がマラリアの拡大につながっている。
● エボラウイルス病 コンゴ民主共和国 (KASAI)
Summary
the Kasai region のエボラ・アウトブレイクについて、The Bulape health zone が流行の中心 the epicenter となっており、患者数が増加していると公衆衛生相が述べた。一方、初期の患者2名が回復したことも報告されている。
● オロプーシェウイルス ハイチ
Summary
オロプーシェウイルス the Oropouche virus に対し、保健衛生の注意喚起が発出され、予防感染対策が実施されている。蚊族により媒介されるこのウイルスにひょり、デング熱などに似た症状がみられ、一般的には軽症だが合併症を伴うこともある。カリブ海地域、中米、ラテンアメリカでも確認されている。
● ブルーリ潰瘍 ナイジェリア (ADAMAWA)
Summary
a remote community で発生した a "flesh-eating" disease（人喰い病）アウトブレイクの調査が行われている。保健当局が原因の特定に努めており、初期の段階でブルーリ潰瘍 Buruli ulcer が疑われている。
● テトロドトキシン食中毒 ベトナム (HANOI)
Summary
フグを摂取した男性3人が入院し、1人が死亡し、他の2人も食中毒症状を発症した。この魚は強力な神経毒を持ち、加熱でも壊れることはなく、抗毒素は見つかっていない。
● サルモネラ感染症 中国 (GUIZHOU)
Summary
貴州省 Xishui county, Guizhou province における食中毒アウトブレイクは、サンドイッチが原因だった。現地工場で製造されたことのペストリーは、同社の販売店で売られていた
● 麻疹 南北アメリカ、PAHO
Summary
麻疹感染例の増加を受け、PAHO は各国に対してワクチン接種の強化、サーベイランスの改善、積極的な対応を求めている。脆弱なコミュニティでのワクチン接種率が低いことがアウトブレイクの要因としている。接種率の向上、患者との接触者にただちに接種すること、アウトブレイク地域でのワクチン接種キャンペーン、サーベイランス強化、海外旅行者のワクチン接種などが推奨されている。
● 結核 ミャンマー (YANGON)
Summary
the "white plague," と呼ばれることも多い結核は深刻な呼吸器感染症である。ミャンマーにおいて、ヤンゴン Yangon の患者が相当な割合を占めていることから緊急の対応策が求められている。感染しても多くの場合初期には症状がないことから、検査による早期検出の重要性が示されている。患者の咳やくしゃみで排出される空気中の飛沫により感染が伝播される。結核には、菌の完全排除から、活動性もしくは潜在、休眠状態まで様々な病型がある。呼吸器症状、発熱、倦怠感、体重減少などが主な症状であり、感染予防策として、感染源の特定、ワクチン接種、良好な衛生遵守、免疫機能を高めることがある。早期診断および治療が、感染拡大の予防と回復に重要である。
○ デング熱 グアム
Summary
2025年9月18日、グアムで今年初めてのデング熱が確認されたが、輸入感染例の可能性があり、同22日現在、地域内感染伝播の証拠は認められない。
グアムで2025年初のデング熱、輸入感染例疑い
Key findings
・2025年9月18日、グアムで2025年初のデング熱患者が検査で確認された。
・輸入例と考えられ、グアム到着前に島外で感染したとみられる。
・グアムは非常在 not endemic to Guam であるが、地域内に蚊族ベクター (Aedes species、ヤブカ属) が生息する。
・9月22日時点で地域内感染の証拠や他の感染例は報告されていない。
○ レジオネラ症 米国
Summary
This event folder lists clusters and outbreaks of Legionnaires’ disease across the United States.
アイオワ州のレジオネラ肺炎70例に増加
Key findings
・アイオワ州保健当局 HHS Iowa が、2025年8月以降、Marshall County において死亡した1例を含む70例のレジオネラ肺炎 cases of Legionnaires' disease が報告されたと明らかにした。9月25日の54例から増加した。
・約20例から2週間で61例と3倍に増え、9月19日には70例に達した。
・持病のある高齢者1名がアウトブレイクに関連して死亡した。
・感染源は今もわかっていないが、a cooling tower in the community が疑われている。
情報源 Iowa Department of Health and Human Services. Legionella disease information. 2025年9月22日
各保健当局 The Iowa Department of Health and Human Services (Iowa HHS) and Marshall County Public Health Department in consultation with the CDC が協力して、north central Marshalltown の住民の間で発生したレジオネラ肺炎クラスターの a cluster of Legionnaires’ disease cases の調査を行っている。
Iowa has identified:
・71 cases of legionella in Marshall County since August 2025.
・2 deaths have been reported related to legionella in Marshall County since August 2025.
○● 狂犬病 米国、タイ、マレーシア
米国
Summary
全米で昨年、近年では最多の6例の狂犬病によるヒトの死亡が報告され、1ダース以上の州で少なくとも15件の野生動物でのアウトブレイクが発生している。クラスターが発生したのは、アライグマ、スカンク、コウモリ、キツネであった。毎年、約140万人の国民が狂犬病に曝露し、10万人が曝露後接種を受けている。
米国で狂犬病再興：野生動物のアウトブレイク増加と6人の死亡
Key findings
・この12か月間に全米で6人の狂犬病による死亡が報告、近年で最多。
・The US CDC により 15件の野生動物のアウトブレイク probable rabies outbreaks in wildlife across more than a dozen US regions が観察されており、
states such as New York (Nassau County), Massachusetts (Cape Cod), Alaska, Arizona, California, Indiana, Kentucky, Maine, North Carolina, Oregon, Vermont, and Florida.
Specific animal rabies clusters have emerged in raccoons (Long Island, New York, and Broward County, Florida), skunks (Kentucky, North Carolina), bats (nationwide), and foxes (Arizona).
・ノースカロライナ州 Franklin County, North Carolina (NC) の野生動物のアウトブレイクは1年間で倍増。
・公衆衛生当局は監視を強化：Broward County (FL) は2年ぶりの動物の感染が発生したことを受け a 60-day rabies alert を発出。
・イヌのワクチン接種率低下への懸念: nearly 40% of Americans がイヌのワクチンは安全ないと考えている。
・毎年、about 1 400 000 Americans が狂犬病に曝露していると推定され、10万人が post-exposure prophylaxis 曝露後接種を受けている。
情報源 Florida Department of Health in Broward County (DOH-Broward). DOH Broward issues rabies alert. 17 Sep 2025
DOH-Broward Issues Rabies Alert
9月16日に the Davie area off I-595 in Broward County で殺処分されたアライグマ1頭の狂犬病感染が確認されたことを受け、郡保健当局 The Florida Department of Health in Broward County (DOH-Broward) から狂犬病注意喚起 a rabies alert in Broward County が発出された。
ヒト及びペットは（アライグマ、コウモリ、キツネ、スカンク、オッター、ボブキャットなどの）野生動物との接触をさけること。
This rabies alert is for 60 days and includes the following boundaries in Broward County:
• Northern boundary: Interstate 595
• Southern boundary: Southwest 26th St.
• Eastern boundary: Southwest 112th Ave.
• Western boundary: Southwest 148th Ave.
タイ
Summary
This is a follow-up report regarding the recurrence of rabies in Thailand.
情報源 WOAH-WAHIS (World Animal Health Information System) 2025年9月19日
Thailand - Rabies virus (Inf. with) - Follow-up report 7
Genotype/serotype/subtype: RABV
Event status: Ongoing
This event pertains to areas within the country.
Quantitative data summary
Species / Susceptible / Cases / Deaths / Killed and disposed of / Slaughtered or killed for commercial use / Vaccinated
バッファロー Buffaloes (domestic) / 1 / 1 / 1 / - / - / 20
ジャッカル Golden jackal (wild) / 1 / 1 / 1 / - / - /-
ネコ Cats (domestic) /128 / 9 / 9 / - / - / 388
ウシ Cattle (domestic) / 155 / 22 / 22 / - / - / 1321
イヌ Dogs (domestic) / 1644 / 166 / 166 / - / - / 24 343
All species / 1929 / 199 / 199 / - / - / 26 072
マレーシア (SARAWAK)
Summary
州保健当局が新たな2例の狂犬病によるヒトの死亡例を報告した。
● 鳥類パラミクソウイルス スペイン (ANDALUSIA)
Summary
Malaga の公園で採取された複数の鳥類の検体でニューカッスル病ウイルス Newcastle Disease virus が検出された。過去にこの地域の都市部の公園で発生した。ヒトに対するリスクは最小だが、死亡したり弱ったりしている鳥類には近づかないよう呼びかけられている。
○ ランピースキン病 イタリア
Summary
Between 21 Jun and 22 Sep 2025, Italy reported 64 LSD outbreaks, 63 in Sardinia (mainly Nuoro and Sassari provinces) and one in Lombardy.
情報源 WOAH_WAHIS. 16 Sep 2025
Lumpy skin disease virus (Inf. with). Italy. Follow-up report 19.