狂犬病 フランス
○● 狂犬病 フランス
Summary
Perpignan, Occitanie, France において2025年9月、狂犬病によるヒトの死亡例がパスツール研究所 the Pasteur Institute で確認された。
狂犬病の発生の少ない地域での診断の難しさが示された事例で、感染源の疫学調査が始まった。
Occitanie で狂犬病による死者報告
Key findings
・Perpignan, Occitanie, France において、ヒトの狂犬病による死亡例が報告された。
・患者は9月18日に狂犬病とみられる症状のため Perpignan Hospital Center 病院に入院となり、同25日に死亡した。
・狂犬病の診断は、死亡する前日に the National Reference Center for Rabies at the Pasteur Institute で判明した。
・感染源の調査が行われている。
Summary
Perpignan の男性が、フランス国内ではめずらしくなった狂犬病により死亡した。このウイルスに感染した経路の調査が行われている。病院では治療に当たったスタッフのワクチン接種を行った。
情報源 France3 [in French] 2025年9月30日
A patient dies of rabies at the hospital in Perpignan, an investigation opened to determine the origin of the contamination
Perpignan の病院に入院中の男性が、フランスではほぼ消失した狂犬病 rabies により死亡した。診断はパスツール研究所 the Institut Pasteur で行われた。感染源の調査が行われている。
Pia 在住の25歳のアルジェリア人の患者が、metropolitan France においてはきわめてまれとなった狂犬病感染により the hospital of Perpignan で死亡したと、the Perpignan hospital が明らかにした。
"この狂犬病患者は a patient in Perpignan で、2025年9月18日に狂犬病とみられる症状のため入院し、同25日に死亡した。死亡の前日に the National Reference Center for Rabies at the Pasteur Institute で診断が確定した"
the Occitanie Regional Health Agency (ARS) に問い合わせを行っているが返答がない。
○ チクングニア キューバ
Summary
キューバは2025年にチクングニアが再興した国の1つで、複数の地域 multiple provinces でアウトブレイクが発生している。
キューバのチクングニア・アウトブレイク拡大、複数州で発生
Key findings
・7月の Matanzas のチクングニア報告以降、Villa Clara and Havana などにも感染が拡大している。
・保健当局によると、最も深刻な状況となっている都市 the most affected municipalities は Matanzas, Cárdenas, Colón, Jovellanos, Jagüey Grande and Pedro Betancourt である。
・保健当局者 The national director of epidemiology of the Ministry of Public Health は最近の増加の例として、435 fever cases reported in Colón as of 25 Sep 2025, a significant increase compared to the previous week を挙げている。
・ほとんどの症例で確定診断検査はされておらず、臨床診断に基づく報告数であり、同時に循環する他のアルボウイルスと症状が重複するため混乱がある。
・米国 The US Centers for Disease Control and Prevention (CDC) は a Level 2 (enhanced precautions) travel alert due to the ongoing chikungunya outbreak in Cuba を発出している。
情報源 CDC 2025年
● ロタウイルス ソロモン諸島
Summary
ソロモン諸島各地で下痢疾患アウトブレイクが発生している。患者の多くが幼い小児である。7月のピークから減少している。
● コレラ ハイチ (OUEST)
Summary
Port-au-Prince, Haiti においてコレラが疑われる患者の著しい増加が確認されており、新学期が始まることから不安視されている。一部の地域と若年成人に集中的に感染が拡大している。
● 食中毒 韓国 (NORTH CHUNGCHEONG)
Summary
忠清北道・鎮川 Jincheon, North Chungcheong Province の食中毒アウトブレイクの調査が行われている。患者とみられるヒトの数が増加しており、入院患者も増加している。ビュッフェを提供したフェスティバル会場のレストランが感染源と疑われている。
● エムポックス、リフトバレー熱 セネガル、モーリタニア、米国
セネガル
Summary
セネガルは2つの疾患のアウトブレイクに対応している。
モーリタニア (ASSABA, BRAKNA, TRARZA)
Summary
保健省がリフトバレー熱による死者数の増加を報告している。原則として感染動物およびその産品との接触により感染する。
米国 (WASHINGTON)
Summary
ワシントン州 Pierce County, Washington の下水中でエムポックス・ウイルスが検出された。保健当局は検査回数を増やし、状況を注視している。同郡内において患者は確認されていない。
● 百日咳 米国 (MISSISSIPPI)
Summary
ミシシッピ州の乳児1名が百日咳により死亡し、ワクチン接種の重要性が強調されている。
○● マラリア ネパール
Summary
Nepal’s Chitwan district において最近行われたマラリアのサーベイランスで、インド、韓国、国内他地域から戻った成人6例の感染が明らかになった。熱帯熱マラリアの蔓延と感染地域の拡大が公衆衛生上の問題となっている。
Chitwan, Nepal において6例のマラリア確認、2025年の国内感染例10例超に
Key Findings
・Chitwan district, Nepal, during the past two months up to 23 Sep 2025 において、新たな6例のマラリア malaria cases が確認された。
・34-44歳の成人で、4人がインドから、1人が韓国、1人が Sunsari district から戻った患者で、地域内では Bharatpur Metropolitan City (three), Khairahani Municipality (two), and Rapti Municipality (one) の患者である。
・昨年度、Chitwan では10例のマラリアが報告されている。
・全国では2025年、1ダースのマラリア国内感染例が確認されている。
・2024年、全国で1043 cases (1006 imported and 37 indigenous)、2023年は 528 cases (23 indigenous) が報告された。
・輸入感染例の80％以上がインド、ほかアフリカ諸国などの労働者である。
・もっとも重症度の高い熱帯熱マラリアの割合が増加 increasing in prevalence している。
Summary
Nepal is facing setbacks in its efforts to eliminate malaria. The country has repeatedly missed its elimination targets due to both locally transmitted and imported cases.
Experts cite challenges such as open borders, global travel, and climate change as
○ 梅毒 ドイツ
Summary
ドイツ国内で2024年、9519例の梅毒症例 syphilis cases が報告され、2001年に届出が義務化されて以来最多となった。2023年比で3.9%増加した。
もっとも発生が多いのは Berlin and Hamburg などの大都市圏で、 men who have sex with men (MSM) がもっとも感染が多いグループであるが、異性間性交渉による感染伝播も僅かに増加している。
2024年のドイツ国内の梅毒：9519例、報告義務化以降で最多
Key Findings
・ドイツ国内で9519 syphilis cases in 2024, the highest number since mandatory notification began in 2001 が報告され a 3.9% increase from 9159 cases reported in 2023.
・全国の発生率は 11.2 per 100 000 で地域差 substantial regional variation がみられ、最も感染率が高い地域は Berlin (35.7), and Hamburg (30.3).、低い地域は Brandenburg (4.5) and Thuringia (6.6) である。
・男性が大部分を占め、女性は症例の約 7.6% of cases であった。Men who have sex with men (MSM) は依然として the most affected group だが、heterosexual transmission も a slight increase がみられた。
・患者の平均年齢は 41 years であった。
情報源 Robert Koch Institute (RKI). Epidemiological Bulletin Syphilis in Germany 2023 and 2024. 25 Sep 2025 (in German)
○ 麻疹 イスラエル(2)、オーストラリア、アンゴラ
イスラエル
Summary
4月の流行開始から9月30日までに、over 1250 cases of measles（麻疹）が報告されている。ほとんどが、ワクチン接種率が基準に満たないコミュティで発生している。
国内6例目の麻疹関連死亡：ワクチンを接種していないエルサレムの小児で、1週間で4例の死亡確認
Key Findings
・9月28日、保健省が国内6例目となる、エルサレム the Beit Yisrael neighborhood, Jerusalem のワクチンを接種していない1.5歳児の麻疹による死亡例を確認した。自宅で意識を失い、Hadassah Mount Scopus Hospital で死亡した。
・1週間で4例目の死亡例となり、これまでのアウトブレイクによる死亡6例はすべて2.5歳未満の小児である。
・9月30日現在、24 measles patients が入院中で、うち7例が intensive care 、1例が receiving extracorporeal membrane oxygenation (ECMO) support の状態である。
・ほとんどの患者がワクチンを接種していない6歳未満の小児である。
・麻疹感染の活動性が確認されているのは Jerusalem, Beit Shemesh, Bnei Brak, Harish, Modi’in Illit, Nof HaGalil, Kiryat Gat, and Ashdod.
Summary
An outbreak of measles has led to hospitalizations and intensive care admissions.
オーストラリア (QUEENSLAND, WESTERN AUSTRALIA)
Summary
国内で発生中の麻疹アウトブレイクについて、感染の確認と曝露があったおそれのある複数の地点に関する保健当局から注意喚起が発出されている。
アンゴラ
Summary
2025年、国内で麻疹感染例が報告されており、ワクチン接種の推進と、コミュニティ内での麻疹に関する誤解への対応が行われている。
○ 高病原性鳥インフルエンザ 米国
Summary
An endangered female whooping crane in Wisconsin has died from highly pathogenic avian influenza (HPAI), marking the first confirmed fatal case in this species in North America.