マラリア エルサルバドル
アルボウイルス疾患・チクングニア キューバ、中国、ドミニカ共和国
〇 マラリア エルサルバドル
Summary
2025年11月27日、エルサルバドル保健省により、コンゴ民主共和国から帰国した労働者310人のうちの107人の、マラリア輸入感染例を確認した。いずれも系統的検査スクリニーングで検出され、12月1日現在、地域内感染は確認されていない。
107 imported malaria cases detected in El Salvador among workers returning from the Democratic Republic of the Congo. RFI on species identification, patient demographics, and public health response
情報源 Ministerio de Salud de El Salvador(facebook) [in Spanish]
Key Findings
・El Salvador's Ministry of Health reported that a total of 107 malaria cases were confirmed among 310 Salvadorans who returned from working in the Democratic Republic of the Congo.
・厚層塗抹標本の鏡検 thick-smear microscopy により診断され、すべての患者に抗マラリア薬治療が開始されている。
・複数の患者は、発熱、悪寒、身体痛、頭痛、嘔気、嘔吐の症状を発症し、少数の入院患者があり、1例の重症例について厳重に管理されている。
・患者の中には、退役軍人、元警察官などが含まれており、労働のためのコンゴ民主共和国 Kisangani, Democratic Republic of the Cong への渡航歴があり、一部は10月下旬に帰国していた。
〇 アルボウイルス疾患・チクングニア キューバ、中国、ドミニカ共和国
キューバ
Summary
キューバ国内でデング熱3型および4型、チクングニア、オロプーシェウイルスの、複数の地域にまたがる広範囲の感染循環があり、2025年11月中旬までに2万例以上のチクングニアが確認されているとの当局の発表が報じられている。死亡例は公式には発表されていないが、重症デング熱の発生と入院患者の増加が公衆衛生上の大きな問題となりつつある。
GeoSentinel Report – major chikungunya outbreak in Cuba
Key findings
・The GeoSentinel Network が最近、インド洋地域の複数の国々から帰国し、チクングニアウイルス感染が確認された旅行者の増加を報告している。
・We now report a marked increase in travel-associated cases with exposure in Cuba.
中国
Summary
2025年、広東省・佛山 Foshan, Guangdong Province においてチクングニア・大規模アウトブレイクが発生し、レ・ユニオン the 2024–25 Réunion strain 近縁の a recently introduced, highly vector-adapted ECSA-2 lineage による1万例以上の感染が確認されている。今回の急速な感染拡大は、ヒトスジシマカが多数存在し、アルボウイルス感染伝播に好適な気候条件の中国南部におけるチクングニア感染伝播リスクの高まりを示している。
Genomic characterization of Chikungunya virus during the 2025 outbreak in Foshan, China, suggestive of recent introduction and highly efficient transmission
情報源 Taylor & Francis Online, 26 Nov 2025
Key findings
・2025年7月から8月の期間に、広東省仏山市で1万例を超えるチクングニア感染例が確認された。初発例の発症日は2025年6月16日で、7月19日に1日あたり681例のピークとなった。
・仏山市の人口が約960万人であることから、人口10万人あたりおよそ104例となる。
・アウトブレイクは当初順徳 Shunde District から始まり across Foshan に拡大し、再生産数 an estimated basic reproduction number (R₀) of 16.3 (95% CI 15.0–17.5), indicating intense transmission となる。
・4件の RT-qPCR positive samples with high viral load についての培養の結果、ウイルス infectious virus は the East/Central/South African (ECSA-2) sub-lineage に属しており、レ・ユニオンのウイルス株 strains circulating on Réunion Island during 2024–2025, with greater than 99% nucleotide identity among isolates に近いものだった。
・系統発生学的解析で、アウトブレイク全体の高度遺伝学的相同性が確認された。
ドミニカ共和国
Summary
キューバから帰国した旅行者3名のチクングニア輸入感染例が確認されたとの現地当局からの情報が11月27日報じられた。定期サーベイランスにより特定され、国立照会検査機関で確定された。
Three chikungunya cases detected in the Dominican Republic in travelers from Cuba; no local transmission identified
Key findings
・2025年11月27日、最近キューバを訪れた旅行者ら3例のチクングニア輸入感染例について、ドミニカ共和国保健省が報告した。
・感染していた旅行者らは、キューバからの搭乗客について保健担当者が質問し、症状の評価、キューバでの滞在か所、ドミニカでの滞在計画の申告が行われている空港において到着時にスクリーニングされた。
● インフルエンザ カザフスタン H3N2、中国
カザフスタン: H3N2
Summary
カザフスタンでは、the H3N2 influenza strain が今シーズンの優位株となっている。ほとんどの地域で患者報告があり、小児と妊婦が大きな割合を占めている。
中国
Summary
中国では広範囲のインフルエンザシーズンに入っており、患者数が増加し病院が逼迫している。生徒の間の感染率が高く、学校が授業をとりやめている。
● ロッキー山紅斑熱 ブラジル (SAO PAULO)
Summary
34歳男性が、ダニが媒介する紅斑熱により死亡した。
● 狂犬病 ブラジル (PARA)
Summary
Amapá の患者1名が狂犬病と診断され深刻な状態で入院している。この患者は非ヒト霊長類の咬傷を受けた後、頭痛、恐水症、錯乱の症状を発症した。検査により診断が確定した。
○ エボラウイルス病 コンゴ民主共和国
Summary
コンゴ民主共和国は、the rural Bulape Health Zone において64例の感染と45例の死亡が記録された、3か月間にわたる16回目のエボラアウトブレイクits 16th Ebola outbreak in Kasai Province の封じ込めに成功した。112人の専門家の派遣、4万7500人以上へのワクチン接種、治療施設の設置などの迅速な対応により、3000例以上の患者が記録された2018-2020アウトブレイクのような悪化を防ぐことができた。新たな介入にもかかわらず、致死率が70%であったことは今もエボラが重症であることを認識させられた。
16th Ebola virus disease outbreak in Kasaï Province, DRC, declared over
情報源 Democratic Republic of the Congo declares end of 16th Ebola outbreak, WHO Regional Office for Africa, 01 Dec 2025
Key findings
・The Democratic Republic of Congo declared the end of its 16th Ebola outbreak on 01 Dec 2025, after 42 consecutive days without new cases since the last patient was discharged on 19 Oct 2025.
・The outbreak, declared on 04 Sep 2025, affected Bulape Health Zone in Kasai Province, a rural community with limited road and telecommunication infrastructure.
・A total of 64 cases (53 confirmed, 11 probable) and 45 deaths were recorded, with 19 patients recovering, yielding a case fatality rate of 70%.
・現在、a 90-day period of enhanced disease surveillance が実施されている。
● デング熱 ブラジル、ワクチン
Summary
ブラジルは、12-59歳用の国内開発のデング熱ワクチンを承認した。症候性および重症デング熱とともに、入院に対しても高い有効性が報告されている。the Butantan Institute が中国の会社の協力を得て開発し、4種類のデング熱ウイルスすべてをターゲットとする単回接種のワクチンである。保健省は the rollout date を決定して、すべての年齢に対象を拡大する予定である。来年の定期予防接種に組み込むことが計画されている。
● オリーブの病気、PEACOCK SPOT AND WILT シリア (DARAA)
Summary
In 2025, olive crops in the region experienced significant damage due to the spread of diseases and pests. Olive wilt, along with other fungal diseases, affected the trees.
● アフリカ豚熱 スペイン (CATALONIA)
Summary
Authorities are responding to an outbreak of African swine fever in the Collserola mountain range.